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第3回フォーラム「私たちのまちと交通どないする?」を開催しました

更新日:2023年12月19日



12月10日(日)、こまち広場しがのフォーラム第3回を開催しました。

今回は予定外の参加も多く、第1部に一般だけで41名、登壇者やサポートの学生さんなど関係者を含めると70名を超える参加があり、第2部ワークショップにも31名。配付資料は不足するし、懇親会にはスタッフや講師を含めて20名以上が参加して小さなお店を困らせるというありがたい誤算がありました。


第1部の3人の講師による話題提供からは、電車やバスを待つというある意味では不便で不快な時間を心地いい体験に変える空間づくりは、人を自由にし、人同士のつながりを生み、土地への愛着をはぐくみ、それによってまちや文化が育っていくのだという学びがありました。

それは考えているだけではなく、社会実験やあるいは勝手にどんどん実行に移してみることで、その場の空気を変え、人の意識を変え、まちが豊かに変わっていくということを、豊富に紹介された事例からも感じることができました。


山田和昭さんからは近江鉄道線の現況と、上下分離に至るまでの地域での検討内容、そして近江鉄道という会社のこれからの方向性が報告されました。また、駅の周辺は市街化調整区域の規制がかかっている場所が非常に多く、駅前は開発しようにもできない土地が多すぎるという問題提起もありました。


パネルディスカッションでは、開発ができないことにも田園風景を残してきた価値がある、この風景が近江鉄道沿線の財産だという話が上がりました。

また、駅周辺の公共空間を広場化することは、あれはダメこれもダメばかり言っていないで、やってみたいことを何でも実際にやってみること、勝手にやるというよりまわりを巻き込みながらするといいこと、鉄道とまちを他人事にしないで“みんなごと”にしていこうということなどが語られました。

さらには、そうして人のつながりが生まれたら、タバコやアルコールよりも健康に悪いと言われる孤独を防ぐこともできるという社会的な大義になるという指摘もありました。

鉄道“を”どうするか、ではなく、鉄道“で”まちをどうするか。せっかくある鉄道をまちづくりに活かさない手はありません。

鉄道を使ってまちを育てる「まち鉄」活動を一緒にしていきましょうと谷口コーディネータから提案がありました。

現在は多くの人の目に留まっていない駅やバス停などを可視化して関心を惹くことが最初の一歩かもしれません。


それにしても、駅前で広場づくりをする人たちって“やんちゃ”だな、という印象を受けました。山下裕子さんしかり、阿部俊彦さんしかり、谷口嘉之さんしかり。塩見康博さんにお話しいただいたオランダの人たちも、第1回ゲストの小中儀明さんも、一参加者として来てくださっている貴生川駅周辺のまちづくりエリアプラットフォームの関係者の方もそうでした。

体のまわりに風が吹いているような人たち。その風が周囲を巻き込んで、だんだん風通しがよくなって、過ごしやすい場が生まれていく。そんな広場を駅の近くにつくっていけたら、どんなにかまちは楽しく、住んでいる人は幸せになるでしょうか。

人が往来する、駅とはそういうポテンシャルのある場所だし、活用しなくちゃもったいないと思えました。

「パブリックハック」、公共空間を私的に自由に使う。どこまでなら怒られないかな、少しずつ広げていくなら大丈夫かな、と探りながら、「みんなのリビングルーム」をみんなで駅前につくっていくのはとても楽しそうですね。


グラフィッカーの三宅正太さんがお話をまとめてくださいました。


山下裕子さんのお話↑


塩見康博さんのお話↑


阿部俊彦さんのお話↑


谷口嘉之コーディネータによるパネルディスカッション↑


上部:山田和昭さんによる話題提供

下部:ワークショップでの四つのグループによる発表



第2部のワークショップでは4グループに分かれると、阿部ファシリテータの大学研究室で学んでいる立命館大学の学生さんたちが各グループに入って話をリードしてくれました。

まずは第2回終了後にフィールドワークに出かけたメンバーの報告から。そして、第1部の話や実地で見てきたことを参考にしながら各々アイディア出しをしていきます。


テーブルに置かれた地図の上に、赤、青、黄色の旗に地域資源やアイディアを書いて立てていきました。


グループごとの発表では、

・近江鉄道沿線の資源をつなげた地場産業を興し、ブランドをつくる。

・鉄道の車内を広場化する、車内で買い物したり図書館の本が読めたりする。

・サイクルトレインで自転車と鉄道をつないで新規利用客を開拓する。

・工業団地に駅からシャトルバスで通勤客を運ぶ。

・阪神大震災でも止まらなかった近江鉄道と地盤の強さをアピールする。

・情報発信をもっと強化する。

などのアイディアが披露されました。


最後に全員の旗を大きな地図にまとめると圧巻!

近江鉄道沿線にはいいものがたくさんあるし、何かできそうなポテンシャルもいっぱいあると感じることができました。


さて、いよいよこの連続フォーラムも、次回が最終回です。

今回出た様々なアイディアをさらに深めて、具体的にしていきます。

もう一度、現場に行って考えたいという方には、今回も近江鉄道の一日乗車券との引換券が提供されました。


今週末、12月16日(土)に第4回フォーラムを開催します。

この回はオンライン配信はありません。ぜひ現場にいらしてください。

新しいものが生まれる現場に居合わせれば、もしかすると新時代の萌芽の目撃者、あるいは当事者になれるかも。


途中乗車OK、下車前途は有効。これまで第1部しか参加されていなかった方も、途中下車なんてもったいないことはしないで、最後までぜひお付き合いください。

お申し込みは、こちら から。


ワークショップ終了後の記念写真。

みんなピッカピカの笑顔なんですが、プライバシー保護のためにお見せできなくて残念です。


* * * * *


第1部の講師の資料のうち、配付可能なものを以下に掲載します。

公開は当日の参加者限りです。ダウンロードいただいた後、会場でお知らせした閲覧パスワードを入力して開いてください。

ご参加いただいた方でパスワードがわからない方は事務局までお問い合わせください。

公開期間は2023年12月下旬までの予定です。


(やさしい交通しが 事務局)



↓差し替えました。2023.12.19






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