10月19日(土)、駅伝カフェ・バル&マルシェ in ガチャフェス2024を開催しました。
まちづくりと交通の広場しが2024(こまち広場しが)の二つ目のプロジェクト「駅で多様な住民活動団体が協業する講座と実習」(通称:駅バル事業)の実践です。
昨年度のフォーラム修了生が中心となって、事業を実施するために「近江まちそだて委員会」を立ち上げ、そこに集った人たちの動きを私たちやさしい交通しががサポートする形で進めてきました。(以前の記事参照)
この事業の舞台となった「近江鉄道にぎわいづくりDAYガチャフェス」は今年で3年目。沿線の60団体が近江鉄道と一緒になって地域を盛り上げるお祭りで、この日は100円で近江鉄道線が全線乗り放題になります。
さて、私たちの駅バルは、雨の予報を受けて直前に企画を修正し、メイン会場がフジテック前駅から鳥居本駅に変更となりました。
何もないフジテック前の駅前を広々と使う予定だったのが、登録有形文化財の小さな鳥居本駅舎内で凝縮したイベント実施となり、企画を組み直し、広報もやり直し、わずかな日数でバタバタと準備をすることに。
さて当日。
ガチャフェスには過去2年は大勢の人が押し寄せましたが、今年はあいにく10時ごろから雨が降り始め、午後にはいったん止んだものの夕方近くから本降りとなり、客足は今ひとつでした。
臨時駐車場と小さなカフェだけの運用となったフジテック前駅はさびしく、駐車場を利用する人は誰もいませんでしたが、コーヒーが7杯とポップコーンが2カップ分売れました。
鳥居本駅を訪れる人は多くはなかったものの、午後からぽつぽつと来客がありました。
ホーム上の待合室で開店いただいた飲食系のマルシェ3店舗はどれも評判が良く、すべて午後の早い時点で売り切れになりました。
2部屋を利用した駅舎ではカフェ・バルと音楽ステージ、雑貨や体験のマルシェ、展示を展開しました。狭いスペースを譲り合っての利用でしたが、それだけに一体感が生まれていました。
電車から降りてくる人だけでなく、ふらっと散歩に来たご近所の方の姿もあり、部屋にはほどよく人がいるような状態でした。
やさしい交通しがでも鉄道模型を走らせました
夕方にスコールのような土砂降りがあり、訪問者は減りましたが、夜21時までバルを開催していることを知った人が遅くに寄ってくれるようなこともありました。
遅い時間には、この企画に関わった人たちが集まってきて打ち上げムードとなり、ライブを楽しみながらわいわい交流して過ごす時間になりました。
最後は駅舎内とその周辺を丁寧に掃除して終了しました。
企画メンバーの中からは「参加してよかった、またやりたい」という声があがったり、地元の人から「こういうイベントをやってくれてありがとう」と言っていただけたり、やった甲斐を感じられるイベントになりました。
駅というのは人を集められる場所だということ、また駅は自分たちがこんなふうに使えるツールであるということに、関わった人たちが気づくきっかけを作ることに成功したと言ってよいでしょう。
一方で、この事業の運営には様々に難がありました。
国土交通省の共創モデル実証プロジェクトの補助金を受けて実施しているのですが、そのスケジュールの関係で準備の開始が遅れ、一カ月と少しの間でイベントを作り上げることになりました。
実施体制をうまく整える間もなく走り出すことになり、広報の遅れや関係各所との調整の遅れ、特定の人への負担の偏りなど、大きな問題を抱えたまま強引に進められた感は否めません。
「来年またやろう」という機運が生まれたのはよかったものの、同じ間違いを繰り返さないようにしっかりとしたふりかえりが必要です。
この共創モデル実証プロジェクトの目的は「人材育成」です。イベントの実施を通じて、誰がどのように育ったのか。この駅バル事業はあと1回、12月1日(日)の反省会をもって終了となります。あと一歩、頑張りたいところですね。
(やさしい交通しが 南村多津恵)
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