「交通政策から暮らしやすいまちを考える情報交換会」を開催しました

9月4日、まちづくりと交通の広場2026(こまち広場しが)の最初の事業となる「交通政策から暮らしやすいまちを考える情報交換会」を開催しました。
今年度のこまち広場しがは、交通政策に携わる皆さんとともに学ぶこととネットワークをつくることを主眼にしています。
今回は、交通政策を担当されている行政職員の皆さんを対象とした情報交換の場でした。県内6市町と滋賀県から、また関係者を含めて27名の参加がありました。
この会の直前には、一般社団法人滋賀グリーン活動ネットワーク(SGN)が主催された「自治体のグリーン購入担当者連絡会議」が同じ会場で開催され、本会メンバーの塩見康博さん(立命館大学理工学部教授)が「持続可能な社会と交通」のテーマで講演されました。情報交換会の参加者の皆さんの多くには、ここからご参加いただいています。
その講演資料は以下のページからダウンロードできます。
さて、やさしい交通しがの情報交換会では、四つの市町から取り組み内容をご紹介いただいた後、やさしい交通しがから情報提供をし、意見交換を行いました。
彦根市「愛のりタクシーの概要と今後の検討課題について」
日野町「日野町公共交通の現状と取り組み状況
(チョイソコひの・日野町公共ライドシェア・モビリティウィーク)」
守山市「守山市の公共交通の概要と再編に向けて」
甲賀市「市民の暮らしと移動を考える 地域公共交通計画の見直しに向けて」
それぞれのまちで路線バスの代わりに導入しているデマンド交通にかかる費用がうなぎのぼりに増えていることが共通の悩みとしてあがっていました。
情報提供は「交通政策がまちを元気にする」をテーマに、やさしい交通しがメンバーの山田和昭(日本鉄道マーケティング代表) から行いました。
公共交通は単なる移動手段ではなく「自治体経営の基盤」であるという話を皮切りに、富山市や海外の事例から、公共交通への投資が住民の健康増進(医療費削減)や地価上昇・税収増につながることが示されました。
ともすれば赤字の垂れ流しが問題視されがちですが、目先の赤字だけを理由に路線を縮小・廃止すると、かえってまちの衰退や自治体コストの増加を招くリスクがあること、損益だけでなく、交通が及ぼす社会的・経済的な波及効果を可視化して評価することが重要です。
交通は、財政、福祉、渋滞、環境、観光など様々な分野の成否に関わるため、部署を問わず、「公共交通を通じて20年後も持続可能なまちをつくる」という視点を持とうとお伝えしました。
意見交換では、公共交通にはもっと予算が必要だと思うが、税制難の中で財政課を納得させるための方法が知りたいという意見*や、デマンド交通では利用が増えて自治体の負担額が増えているのが課題になっているが、乗合率を上げる工夫やメーター方式か借り上げ方式のどちらが効率的かという疑問、公共交通の利用促進のための啓発についての話が出ました。
諸般の事情で今回は1時間強のプログラムで、もっと聞きたい、話し足りない感が残った会になりました。
その後、希望者で行った懇親会では、切実に悩んでいることや、試したがうまくいかなかったこと、やってみてわかったこと、住民の満足度を上げるためにどうするか、駅を盛り上げる方法や周辺住民の想いとのずれ、他市町の事例を真似てみたいなど、さらに突っ込んだ話で盛り上がりました。
今年度のこまち広場しがは、交通に関わる皆さんのネットワークづくりをめざしています。そのためのキックオフにふさわしい会になりました。
参加してくださった皆さま、ありがとうございました。
(やさしい交通しが 南村多津恵)
会の中で各位が発表されたプレゼンデータを、参加者限りで公開します。
以下にアクセスして、ダウンロードしてください。開くためには会でご案内したパスワードが必要です。ご不明の方は、やさしい交通しが事務局までご連絡ください。
*「財政課を説得する理論」について、山田のプレゼン資料17ページに関連記事へのリンクが追加されましたのでご覧ください。



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