「滋賀の公共交通 未来アイデア会議」「滋賀地域交通ワークショップ」の連動企画とは?
- yasashiikotsushiga
- 5 日前
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まちづくりと交通の広場しが2025「まちと交通の未来づくりフォーラム」は、滋賀県の事業「滋賀の公共交通 未来アイデア会議」「滋賀地域交通ワークショップ」と連動して行う企画です。
滋賀県は2023年度(令和5年度)から、滋賀の地域交通をどうしていくべきか方向性を定め、計画を立てるために、県民の意見を集めて対話する事業を行っています。それが未来アイデア会議、地域交通ワークショップです。
2023年度には県内各所でヒアリングを行い、県民フォーラムを開催されました。それが2024年3月策定の「滋賀地域交通ビジョン」につながっています。
2024年度には、県内6カ所で2回ずつの地域交通ワークショップと、県民フォーラムが開催されて、地域交通計画の骨子案が作られました。
この地域交通ワークショップに、やさしい交通しがの二人のメンバーがファシリテータとして参画したのが、「まちと交通の未来づくりフォーラム」企画の発端です。
二人とも2023年度の県民フォーラムには個人として参加し、これでは県民との対話はうまくいきそうにないな、何とかできないかなという思いを抱えていました。
県の方でももっと上手にやりたいという気持ちがあったそうで、地域交通ワークショップをうまく回せる人材はいないか、と探す中で私たちメンバーにお鉢が回ってきて、三人のファシリテータチームで企画し、現場を回すことになりました。

2024年度の地域交通ワークショップは、大津・湖南、甲賀、東近江、湖東、湖北、湖西の6カ所で、県民と交通事業者と市町や県の職員が同じテーブルを囲んで話し合うというスタイルで行われました。
それぞれの生活ぶりや事情を直に知り合うことで、参加者相互に理解が進みました。たとえばバスが減らされて困っていることの不満を言いに来たという住民も、バス会社が運転士不足に悩んでいることを知って、どうすればいいか一緒に考えるというような場になりました。それぞれの地域で2回ずつ行ったため、顔見知りとなった2回目には空気も砕けて話が弾みました。知事も何度か顔を出して、楽しんで参加されていました。
とても興味深く意義深い取組ではありましたが、私たち二人にはもやもやした思いも残りました。
この地域交通ワークショップでは県民の皆さんの意見をしっかり引き出すことを重視していたので、交通まちづくりに関する基本的な情報をきちんと伝える機会がないままで進行されていました。そうすると、公共交通がその地域で会社や工場が活動できる条件を作っていること、交通弱者がそこに住むことができる基盤を整えていること、中心部に人を集めてまちのにぎわいを作り出していたことといった、公共交通が社会で果たしている大切な役割が理解されないままで議論が進むことになりました。諸外国では「公共交通はまちを支えるインフラだから赤字で当たり前、公が支える」という考え方に基づいてまちづくりが行われているのに、「赤字の公共交通はけしからん」というところから話が発展しないことがありました。
「正しい理解を県民の間に広めなくては良い計画は作れない!」という危機感から、私たちでその情報を市民に広めるためのフォーラムをやれないか、とやさしい交通しがの仲間に相談し、よしやろうじゃないかということで実現したのが、このまちと交通の未来づくりフォーラムです。企画段階から滋賀県とも相談して、「連動企画」として開催することになりました。
皆さんに知ってほしい、まちづくりと交通の大事な関係、住みやすいまちをつくるためには公共交通が欠かせないことを、たくさんのプログラムでいろんな視点からお伝えします。それぞれのプロフェッショナルが講師陣なので、内容にはかなり自信あり。
もしかしたら知事の飛び入り参加もあるかも?
あなたの世界がきっと広がり、まちづくりへの勇気が湧いてきます。まちと交通の未来づくりフォーラムへ、ぜひお越しください!
(やさしい交通しが/滋賀地域交通ワークショップ ファシリテータ 南村多津恵)
参考ページ 滋賀県の動きや地域交通ワークショップの成果がご覧いただけます。
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